Earthful 地球に優しい一皿を。
私たちEarthfulは、食を通じて人、地域、そして地球とつながり、持続可能な循環を創り出すことを目的に活動しています。人にも地球にも優しいごはん(プラネタリーヘルスダイエット)の普及啓発活動や情報発信を行うほか、おいしい未来をつくる読書会や調査・研究・政策提言活動などを通じて、日々の食事から始められるアクションを育てています。
ACTIONS
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ACTION 01
人にも地球にも優しいごはん(プラネタリーヘルスダイエット)の啓発・普及活動
Earthfulでは、2019年にイート・ランセット委員会が提唱した、地球環境と人間の健康の両方に配慮した食事「プラネタリーヘルスダイエット」を、「人にも地球にも優しいごはん」として普及・啓発する活動を行っています。この活動では、プラネタリーヘルスダイエットに関する翻訳書『食卓から地球を変える あなたと未来をつなぐフードシステム』(日本評論社)の出版をはじめ、各種メディアを通じて情報を発信し、日本での具体的な取り組み事例を提案しています。 -
ACTION 02
おいしい未来をつくる読書会、ワークショップ、フードシステム勉強会の開催
Earthfulでは、理想とする社会の実現に向けたアクションを育む場として、「おいしい未来をつくる読書会」やワークショップ、お料理教室、フードシステム勉強会を開催しています。私たちは、ただ理想を掲げるだけでなく、日々の生活の中でどのようにそれを実現していくかを大切に考え、そのための実践的な学びや体験を提供しています。具体的な取り組みとしては、プラネタリーヘルスダイエットの実践を通じたレシピやアイデアの共有、持続可能なフードシステムに関するディスカッションの場の提供、さらには参加者同士のつながりを育むコミュニティづくりを進めています。 -
ACTION 03
企業向けのワークショップ、調査・研究、政策提言、プラネタリーヘルスダイエットアップデイト
Earthfulでは、プラネタリーヘルスやプラネタリーヘルスダイエットに関する最新の動向を紹介する「プラネタリーヘルスダイエットアップデイト」を提供しています。また、企業向けのワークショップの開催や、調査・研究を通じた実践的な知見の提供など、幅広い活動を展開しています。さらに、すべての人が良質な食にアクセスできる持続可能な社会の実現を目指し、政策提言にも取り組んでいます。
ABOUT
1. プラネタリーヘルスダイエットとその背景について
プラネタリーヘルスダイエットは、私たち自身の健康と地球環境の持続可能性を両立することを目指した新しい食事法です。この概念は、2019年に医学雑誌ランセット誌で発表された科学的提案に基づいています。この提案を行ったのは、世界中の気候科学者、栄養学者、農業専門家などで構成されたイート・ランセット委員会です。背景には、現在のフードシステムが地球環境に及ぼす重大な影響があります。例えば、フードシステムは世界全体の温室効果ガス排出量の約3分の1を占め、土地の40%、淡水の70%を使用しているだけでなく、生物多様性の損失を引き起こしているとされています。これにより、地球温暖化や自然資源の枯渇が進み、人々の健康にも悪影響が及んでいます。
一方で、私たち人間の食生活にも課題があります。栄養バランスの悪い食事が原因で肥満や糖尿病などの生活習慣病が増加している国もあれば、反対に栄養不足で苦しむ地域も存在します。この食の不均衡(人間の栄養不良問題)と環境問題を同時に解決するために、プラネタリーヘルスダイエット(Planetary Health Diet)が提案されました。この食事法は、持続可能な方法で生産された食材を選ぶことを前提に、野菜や果物を多く取り入れ、動物性食品を減らた食事を推奨しています。このように、私たちの日々の食事から地球規模の課題に取り組むことができるのです。
2. 生産面からのアプローチについて
プラネタリーヘルスダイエットの目標の一つは、持続可能な食料生産の実現です。現在の農業・畜産業は、効率性を重視するあまり、環境負荷を増大させています。例えば、工業的畜産では温室効果ガスの排出や水資源の過剰利用、土壌の劣化が問題視されています。また、化学肥料や農薬の使用が土壌の栄養バランスを崩し、生物多様性を損なう要因にもなっています。
持続可能な食料生産を実現するためには、リジェネラティブ農業(環境再生型農業)や有機農業(環境保全型農業)など、環境に配慮した生産方法を採用することが求められます。リジェネラティブ農業では、土壌の健康を回復させることで炭素吸収能力を高め、温暖化を抑制する効果が期待されています。また、地域に根ざした農業や小規模な生産者を支援することで、食材の生産過程をより透明で持続可能なものにすることも重要です。さらに、食品ロスの削減や資源の効率的な利用を進めることで、持続可能なフードシステムの実現が可能となります。これらの取り組みを通じて、地球環境を守りながら健康的な食事を提供できる未来を目指すのが、プラネタリーヘルスダイエットの生産面でのアプローチです。
3. 消費面からのアプローチについて
消費者として、私たちが日々の食事選びを変えることは、プラネタリーヘルスダイエットを実践する第一歩です。このダイエットでは、食卓に並ぶ食品の種類や量、さらにそれらがどのように生産されたのかに注目することが求められます。野菜や果物を食事の中心に据え、動物性食品の摂取量を減らすことが基本的なルールです。一方で、植物性食品であっても、化学肥料や農薬を多用した生産方法が環境に負荷をかける場合もあるため、栽培過程に配慮した食材を選ぶことが重要です。
さらに、地元の農家から直接食材を購入したり、ファーマーズマーケットを利用することで、地産地消を促進し、食材の輸送に伴う二酸化炭素排出量を削減することができます。また、食品ロスを減らす工夫も消費面での大きなアプローチの一つです。例えば、家庭で余った食材を活用したレシピを考えたり、賞味期限の近い商品を積極的に購入することで、フードロス削減に貢献できます。
このように、日々の小さな選択がフードシステム全体に影響を及ぼします。楽しみながら実践できる方法を取り入れ、食卓から地球の健康を守る一歩を踏み出しましょう。私たちEarthfulは、様々な活動を通じて、日々の食事から始められるアクションを育てています。
ABOUT
1. プラネタリーヘルスダイエットとその背景について
プラネタリーヘルスダイエットは、私たち自身の健康と地球環境の持続可能性を両立することを目指した新しい食事法です。この概念は、2019年に医学雑誌ランセット誌で発表された科学的提案に基づいています。この提案を行ったのは、世界中の気候科学者、栄養学者、農業専門家などで構成されたイート・ランセット委員会です。背景には、現在のフードシステムが地球環境に及ぼす重大な影響があります。例えば、フードシステムは世界全体の温室効果ガス排出量の約3分の1を占め、土地の40%、淡水の70%を使用しているだけでなく、生物多様性の損失を引き起こしているとされています。これにより、地球温暖化や自然資源の枯渇が進み、人々の健康にも悪影響が及んでいます。
一方で、私たち人間の食生活にも課題があります。栄養バランスの悪い食事が原因で肥満や糖尿病などの生活習慣病が増加している国もあれば、反対に栄養不足で苦しむ地域も存在します。この食の不均衡(人間の栄養不良問題)と環境問題を同時に解決するために、プラネタリーヘルスダイエット(Planetary Health Diet)が提案されました。この食事法は、持続可能な方法で生産された食材を選ぶことを前提に、野菜や果物を多く取り入れ、動物性食品を減らた食事を推奨しています。このように、私たちの日々の食事から地球規模の課題に取り組むことができるのです。
2. 生産面からのアプローチについて
プラネタリーヘルスダイエットの目標の一つは、持続可能な食料生産の実現です。現在の農業・畜産業は、効率性を重視するあまり、環境負荷を増大させています。例えば、工業的畜産では温室効果ガスの排出や水資源の過剰利用、土壌の劣化が問題視されています。また、化学肥料や農薬の使用が土壌の栄養バランスを崩し、生物多様性を損なう要因にもなっています。
持続可能な食料生産を実現するためには、リジェネラティブ農業(環境再生型農業)や有機農業(環境保全型農業)など、環境に配慮した生産方法を採用することが求められます。リジェネラティブ農業では、土壌の健康を回復させることで炭素吸収能力を高め、温暖化を抑制する効果が期待されています。また、地域に根ざした農業や小規模な生産者を支援することで、食材の生産過程をより透明で持続可能なものにすることも重要です。さらに、食品ロスの削減や資源の効率的な利用を進めることで、持続可能なフードシステムの実現が可能となります。これらの取り組みを通じて、地球環境を守りながら健康的な食事を提供できる未来を目指すのが、プラネタリーヘルスダイエットの生産面でのアプローチです。
3. 消費面からのアプローチについて
消費者として、私たちが日々の食事選びを変えることは、プラネタリーヘルスダイエットを実践する第一歩です。このダイエットでは、食卓に並ぶ食品の種類や量、さらにそれらがどのように生産されたのかに注目することが求められます。野菜や果物を食事の中心に据え、動物性食品の摂取量を減らすことが基本的なルールです。一方で、植物性食品であっても、化学肥料や農薬を多用した生産方法が環境に負荷をかける場合もあるため、栽培過程に配慮した食材を選ぶことが重要です。
さらに、地元の農家から直接食材を購入したり、ファーマーズマーケットを利用することで、地産地消を促進し、食材の輸送に伴う二酸化炭素排出量を削減することができます。また、食品ロスを減らす工夫も消費面での大きなアプローチの一つです。例えば、家庭で余った食材を活用したレシピを考えたり、賞味期限の近い商品を積極的に購入することで、フードロス削減に貢献できます。
このように、日々の小さな選択がフードシステム全体に影響を及ぼします。楽しみながら実践できる方法を取り入れ、食卓から地球の健康を守る一歩を踏み出しましょう。私たちEarthfulは、様々な活動を通じて、日々の食事から始められるアクションを育てています。
MEMBERS
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手島祐子(共同代表)
兵庫県明石市出身。管理栄養士。病院勤務や青年海外協力隊でのインドネシア赴任を経て、現在は開発コンサルタントとしてアジア・アフリカの栄養改善プロジェクトに従事。2022年に『食卓から地球を変える』(日本評論社)を翻訳出版したことを機に、Earthfulを立ち上げ、大学や企業での講義やワークショップ、読書会を通じて、日々の食卓から気候危機に立ち向かうため、人にも地球にも優しいごはん「プラネタリーヘルスダイエット」の普及啓発活動を実施している。YUKO TESHIMA -
小堺志乃(共同代表)
金融機関勤務を経て、自宅で料理教室を主宰。得意分野は野菜をたっぷり使ったアジア料理。子育て後大学に進学し、環境政策ゼミのメンバーとして、ウプサラ大学、ストックホルム・スクール・オブ・エコノミクスなどで研究発表を行う。現在は、大学院にて「持続可能な食料システム」をグローカルな視点から研究中。地域ネットワークを生かしながら、日々の生活で実践しやすい「プラネタリーヘルスダイエット」のレシピ開発と普及に積極的に取り組んでいる。SHINO KOZAKAI